【よしさんコメント】
某水体で、2006年06月06日に採取されたワカサギ稚魚137尾の全長は、
最小40mm、大48mm、最大51mmでした(fig.01写真参照)。平均的全長は40〜48mmの範囲です。
全長30mmを超え体の各パーツがそろい、成魚と同様の外観となり、もう稚魚段階になっています。
ボツボツ性別判定も可能と思いましたが、N値が多く、全てを解剖確認する作業を考えると憂鬱になり、追求の手を緩めてしまいました。
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この水体では、佐藤(1954)のデータに比し、ふ化後67日目におけるワカサギ稚魚の
成長が進んでいます。
早く大きくなる理由が、この水体の普遍的特徴にあるのか、あるいは2006年に限定された要因に
あるのかは、今後数年のデータ集積を待たなければ判断できません。
(注1)ふ化初日の推定
この水体における、諏訪湖産ワカサギ受精卵受入日は、2006年03月18日・03月22日・03月24日、
各々500万粒、合計1500万粒でした。
ふ化終了確認は04月04日です。
@群馬県水産試験場公表データによれば、水温12℃におけるふ化初日は14日目、90%ふ化日は7日目である。
A2006年亀山湖実績(諏訪湖産ワカサギ受精卵)は、03月25日受入、04月05日ふ化初日であった。
出荷元における出荷前積算水温管理は不詳ですが、上記2例より03月31日〜04月01日をふ化初日と推定。
※137尾のワカサギが教えてくれたこと※
★この水体においては(2006年は)67日目に40mm(最小)〜51mm(最大)に成長した
★(逆説であるが)初期餌料(動物プランクトン)の存在・量ともに充分であった
★07〜08月も試験採取・成長確認し、09月01日にも試験採取(刺し網)・成長確認が望ましい
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