【よしさんコメント】
★コイ科タナゴ属
茨城県牛久沼で、2007年06月19日(火)に漁獲された、タイリクバラタナゴです(fig.01写真参照)。
☆
写真の個体は全長54mmの成魚(オス)で、ハッとするような美しい婚姻色を呈した、2006年春生まれの2年魚です。
通常期の体色は、別項「牛久沼のタイリクバラタナゴ」をご覧下さい。
一見して、琵琶湖淀川水系以西の本州と九州北部に自然分布する、在来種のニッポンバラタナゴかと思うほど似ています。
しかし、婚姻色では
○腹ビレの前半部に白色不透明部がある(fig.02写真参照)
○アゴ下から腹ビレまでの区間に、黒い縁取りがない(fig.02写真参照)、ことから
また、茨城県牛久沼はニッポンバラタナゴの自然分布域ではないことから、中国原産の外来種タイリクバラタナゴ
と同定できます。
タイリクバラタナゴは、釣魚や観賞魚として人気があるだけでなく、スズメ焼きや佃煮として食用にされます。
【参考文献】
『タナゴのすべて』赤井 裕ほか(2004年09月27日2刷、エムピージェー、¥1886+税)
『原色日本淡水魚類図鑑』宮地傳三郎ほか(1981年02月01日全改訂新版6刷、保育社、¥4300)
『平成調査新霞ケ浦の魚たち』萩原富司ほか(2007年03月01日初版、霞ケ浦市民協会、¥1600)
※タイリクバラタナゴが教えてくれたこと※
★牛久沼には、タナゴの産卵床となる二枚貝が豊富であること
★牛久沼には、二枚貝が繁殖できる底生魚が豊富であること
|