fig.01 ケンミジンコ
Cyclopoida
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fig.02 フトオケブカミジンコ
llyocryptus sordidus(LIEVIN,1848)
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fig.03 フクロワムシ
Asplanchna priodonta
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fig.04 ツボワムシ(変異型)
Brachionus calyciflorus f.amphiceros
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fig.05 ツボワムシ属の一種
Brachionus
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fig.06 ハネウデワムシ
Polyarthra
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fig.07 サヤツナギ属
Dinobryon(原生動物)
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fig.08 クサリケイソウ(縮)
Bacillaria paradoxa(GMELIN)
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fig.09 センチュウの一種 Nematoda
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fig.10 ミドリムシ Euglena属
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【よしさんコメント】
茨城県牛久沼(三日月橋下流)で実施した、今回のプランクトン定期調査における底層採取物から
ヒントを得て、レンタルボートたまや沖(st.ut)で、今回は底層を含むサンプリングを実施しました。
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その結果、牛久沼(レンタルボートたまや沖)における優占種は、小型のツボワムシ(fig.04写真)及び
超小型のツボワムシの一種(fig.05写真)でした。
次いで、中型のフクロワムシ属(fig.03写真)がやや多く観察され、他のプランクトンは少数でした。
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底層を這い、または何かに付着する生活をする種は、フトオケブカミジンコ(fig.02写真)・
サヤツナギ属(fig.07写真)・センチュウの一種(fig.09写真)を観察しています。
ユーグレナ属のミドリムシは、前回10月に続き採取し、鞭毛を伸ばす姿を撮影しました(fig.10写真)。
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牛久沼(レンタルボートたまや沖)11月のプランクトンは、超小型〜小型〜中型まで揃っており、
魚類は成長段階に応じた開口時の口径に見合う餌料を選択可能で、餌料系列的に優れています。
ミドリムシ(fig.10写真)は、良質のタンパク質・ビタミン・ミネラル等を豊富に含むことが
近年の研究で解明されています。
従って、餌料系列および栄養面の双方において、牛久沼における魚類の餌料環境は良好と判断できます。
気がかりを、ひとつだけ挙げれば、ケンミジンコ類・オナガミジンコ・ノロ等の大型〜超大型プランクトン
を発見できなかったことです。
現在、8〜11cm級に成長した牛久沼のワカサギの餌料効率面で、より大型の餌料が
必要になると推測されるからです。
あるいは既に喰い尽くされ、底性生物等に餌料の主体が移行しているかも知れません。
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