【観察】
茨城県牛久沼で、産卵期の2008年02月08日(金)に、捕獲された在来魚シラウオの全長は、
67〜76mm(fig.01写真)でした。
細く長い体にアブラビレを持ち、生魚は白色透明です(死魚は白色不透明)。
【シラウオとは】
シラウオは、ワカサギやアユと近縁のシラウオ科シラウオ属の魚で、極東地方にだけ生息し、日本では3種が知られています。
沿岸から汽水湖沼、霞ケ浦や印旛沼に棲み、降海型は1年で9(オス♂)〜10cm(メス♀)、淡水型・汽水型
は1年で5〜7cmに成長する年魚です。
牛久沼のシラウオは、八間堰によりランドロックされ、牛久沼内の砂礫や水生植物に産卵し、自然繁殖している模様です。
【シラウオの釣り方】
シラウオは、上あごより下あごが長く口は小さい、動物プランクトンを餌料としている等から、釣りの対象魚ではありません。
霞ケ浦では専用刺し網、牛久沼では主に定置網で漁獲されます。
生きたまま二杯酢で・玉子とじ・天ぷら・酢の物等に利用される高級魚で、一度、食べて見たい人も多いでしょう。
ただし、唐揚げは、焦げと油の味覚が勝り、シラウオが消えてしまうため、お勧めできません。
遊漁者には「釣り」の他「すくい網」が許可されていますから、02月〜04月頃、産卵で浅場に寄ってきたシラウオ
(水面直下をクネクネ泳ぐ場面が見つけやすい)を、持参のタモ網ですくうと良いでしょう。
※シラウオが教えてくれたこと※
★はるかな海の記憶、牛久沼は海跡湖であること