【よしさんコメント】
このゾウミジンコモドキ(fig.01)は、茨城県牛久沼(牛久市)におけるプランクトン定期調査で、
2008年10月16日に採取しました。
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日本の節足動物門・甲殻綱・ミジンコ亜綱・ミジンコ目・ゾウミジンコ科には、
ゾウミジンコ属の3種と、ゾウミジンコモドキ属の1種、合わせて4種が知られています。
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写真の背景のグリッドは、一辺100μm(ミクロン)で、このゾウミジンコモドキ(♀)の
体長は約330μmと測定でき、同種中では小型の部類と判ります。
丸い体形はゾウミジンコに似ていますが、一見して
●背に段があり(頸溝が非常に深い)
●第1触角基部が癒合し先端で左右に開き、末端に臭毛がある
等により、オャっと気付き、同定は比較的に簡単でしょう。
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牛久沼における、ゾウミジンコ科の採取・観察報告は、元東北大学教授大方昭弘博士の調査(※01)があり、
2005年08月11日〜2006年01月26日に、ゾウミジンコ Bosmina longirostris と、
ニセゾウミジンコ Bosmina fatalis の2種の記載がありますが、ゾウミジンコモドキは未記載です。
よしさんも今回初めて観察し、
全国に分布する普通の種とされるゾウミジンコモドキも、牛久沼では多くないようです。
【参考文献】
(※01)『魚たちのすみよい川と湖』(2006年03月31日・茨城県内水面漁業協同組合連合会
平成17年度内水面漁場環境保全啓発活動事業小冊子・21pp・非売品)より
7〜21ページ(牛久沼の事例)を抜粋し、牛久沼漁業協同組合ホームページに転載
(※02)よしさん(2008):「牛久沼(三日月橋下)の動物プランクトン」.http://wakasagi.jpn.org/
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