【観察状況】
●2009年02月14日〜19日にかけ、茨城県牛久沼でワカサギ斃死魚が発見された。
【状況から見える含意】
●牛久沼のワカサギ主群は、2009年02月13日〜19日にかけ、自然産卵した可能性が高い(第2陣)。
●別の極少数派は、さらに以前に自然産卵した模様(第1陣)。
●5〜6℃であった牛久沼の水温が、02月13日の春一番で一気に12℃へ上昇したことが、産卵誘発のトリガーになった可能性がある。
【ふ出日推定】
●牛久沼の水温は、2009年02月13日〜19日の間、8℃〜12℃で推移していた。
今後20〜30日間の水温を平均10℃と想定し、日暮1925(※01)に従えば、ふ出日は以下のようである。
産卵日02月13日→ふ出日03月09日
産卵日02月19日→ふ出日03月15日
【考察】
本稿は、牛久沼の観察から得られたワカサギの自然産卵兆候を基に、ふ出日を推定したもの(将来予測)である。
後日、未成魚・成魚を捕獲し、成長度を解析検討すること(上流へのクロスチェック)により、
確度の高いふ出日判定を期待したい。
【参考文献】
(※01)佐藤隆平(1954):「ワカサギの漁業生物学」東京大学農学部水産学科、水産増殖叢書5.22pp下段
(※02)よしさん(2008):「牛久沼における、ワカサギの成長(2008年魚)その3」.亀山湖牛久沼ワカサギ情報.http://wakasagi.jpn.org/
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