亀山湖・牛久沼は首都圏近郊のワカサギ釣り場をめざします

ワカサギふ化放流ノート
涸沼における、チカ受精卵の湖面浸漬(受入初期)2009
Growth of Japanese surfsmelt in hinuma swamp(2009).
チカ受精卵(湖面浸漬)の様子
チカ受精卵(湖面浸漬)の様子
fig.01 チカ受精卵
fig.01 チカ受精卵
Egg of Japanese surfsmelt
fig.02 チカ受精卵
fig.02 チカ受精卵
Egg of Japanese surfsmelt
fig.03 チカ受精卵
fig.03 チカ受精卵
Egg of Japanese surfsmelt
fig.04 チカ受精卵
fig.04 チカ受精卵
Egg of Japanese surfsmelt
fig.05 チカ受精卵
fig.05 チカ受精卵
Egg of Japanese surfsmelt
fig.06 チカ受精卵
fig.06 チカ受精卵
Egg of Japanese surfsmelt
茨城県涸沼では、ワカサギ増殖と同様の手法(人工受精卵の湖面浸漬法)で、ワカサギの兄弟にあたるチカ(Hypomesus pretiosus)も増殖放流が続けられている。
水深1m付近の湖面に設置された、ふ化盆の湖面浸漬状況を上段に示す。

ふ化盆の中から1枚のふ化枠を抜き取り、チカ受精卵を付着させたシュロ繊維ごと切り取り、検卵した結果を 下段に示す(fig.01-06)。
●チカ受精卵の直径はワカサギ受精卵より大きく、1.04〜1.26mmとされる(※01)が、本サンプルでは0.9〜1.0mmと やや小ぶりであった。
●検卵した15ケの受精卵の内、死卵は1(fig.01)、生卵は14(fig.02-06)で、いずれも成長段階の初期と判定した。
「15〜21日でふ化し(水温10〜17℃)、全長約6mmの仔魚となる」(※01)と、涸沼の推定水温(10℃未満)を踏まえ、 作業者の「捕獲した親魚量(採卵量)により、順次ふ化枠を増設しています」の話から、 本サンプルは湖面浸漬後間もないものと考察される。
●泥が付着し(呼吸困難で)死卵となったもの(fig.01)の他、全般的に泥が付くことは湖面浸漬法の弱点である。
●太陽光(紫外線)は受精卵に悪影響を及ぼすとの研究もあり、ふ化盆の上を黒色遮光シートでおおうと良いだろう。

【参考文献】
※01 宮地傳三郎・川那部浩哉・水野信彦(1981):
チカ.原色日本淡水魚類図鑑(原色図鑑32)全改訂新版6刷.保育社.大阪,pp.103−104.
※02 よしさん(2009):「涸沼における、チカ受精卵に付着した菌類と原生動物」.http://wakasagi.jpn.org/
※03 よしさん(2009):「涸沼(上石崎)の動物プランクトン」.http://wakasagi.jpn.org/

採取:2009年02月25日(水)11:00 天候● 気温5.6℃ at11:00 mito 茨城県涸沼(上石崎)にて
発表:2009年02月27日(金) 牛久沼漁業協同組合顧問よしさん
調査許可協力:大涸沼漁業協同組合
Special thanks Mr.s Sakurai and Mr.Ogawa, yoshisan.
本報受精卵を室内飼育後、ふ出仔魚を解析したところ、ワカサギであることが明らかになりました。
よって、「チカ」を「ワカサギ」と読み替えて頂きますようお願い致します。  追記:2009年03月08日 よしさん

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