【結果】
茨城県牛久沼のレンタルボートたまや桟橋(st.ut)で、2009年03月17日に観察した動物プランクトン
中、多く見られた種はツボワムシ(fig.01-03)で、抱卵個体も多く観察しました。
ミツウデワムシ属(fig.04)も抱卵(2ケ)しています。
03月は、ミジンコ類1種・ワムシ類2種の合計3種の出現を観察しました。
【考察】
ワカサギの摂餌開始時の体長は5.0〜6.2mm、口径は226μm、摂餌することが可能な餌料サイズは115〜170μmと考えられ(※01)、
出現したプランクトンのサイズが、物理的にふ化仔魚の口に入るかが(文字通り)死活問題です。
掲載写真の背景グリッド(100μm間隔)から、餌料プランクトンの大きさが測定でき、ツボワムシ・ミツウデワムシ属・デトリタス(原生動物含む)、
いずれもワカサギふ化仔魚の初期餌料に好適であることが判ります。
従って、牛久沼産ワカサギ(2009年主群)は、初期餌料に遭遇できる可能性が高く、
ふ化後の第1ハードルを越え、命をつなぐ個体も多いと考えられます。
【参考文献】
(※01)代田昭彦(1975):「水産餌料生物学」恒星社厚生閣.東京.175〜181pp
(※02)よしさん(2008):「牛久沼(レンタルボートたまや沖)におけるワカサギ初期餌料調査報告(2008)」. 亀山湖牛久沼ワカサギ情報.http://wakasagi.jpn.org/
(※03)よしさん(2009):「牛久沼における、ワカサギの自然産卵とふ出日推定(2009年魚)」. 亀山湖牛久沼ワカサギ情報.http://wakasagi.jpn.org/
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