【考察】 当日は、午前中に吹き出した南風が昼前から強風になり、水深の浅い牛久沼のボトムに沈んだデトリタス・ プランクトン・遊泳力のない仔魚(fig.15)までも巻き上げ、波浪と風下に押し寄せる、晴天ながら荒天という天候でした。 球形に群体をつくるテマリワムシ属の群体ボールが波浪で破壊され、異様と感じるほど多数の個体が出現したようです。 プランクトンネットに捕捉された、全長4.9mmの仔魚には油滴が認められ、ふ化後まもない個体と推定されます。 05月の強風波浪は、牛久沼の餌料生物資源を粉砕撹拌混合し、ふ化仔稚魚に初期餌料を届ける「追い風」と考えられます。