【よしさんコメント】
千葉県のオオマリコケムシ群体については、
印旛沼(織田,1976)・
古利根沼(湖北古利根)・
雄蛇ケ池(織田,1981)・
豊英湖・
亀山湖
等の生息事例が既に報告されています(※01〜02)。
茨城県牛久沼においても、2006年・2007年・2008年に観察し、2009年06月28日
には、西谷田川細見橋下、東谷田川レンタルボートたまや桟橋等で群体多数の成長を確認しました。
☆
オオマリコケムシの休眠状態の新鮮な個体は寒天質に包まれ、矩形(長径700μm・短径500μm)で、
2ケの鈎形構造を有するT字形の棘は、個体表面に13本放出されています(fig.01〜03)。
棘の鈎形構造を見ると、「水鳥の消化管内や釣り道具などに付着し、分布を拡大している」とする説も、
容易にうなずけます。
オオマリコケムシの驚異は、休眠状態の個体から虫体が出現する場面で(fig.01の中央、黒色部に虫体が入っています)、
あたかも、2枚貝のように殻が開きます。
【参考文献】
(01)織田秀実:(1982)「雄蛇ケ池のオジャッシー それはオオマリコケムシ」遺伝(36-5)46-55pp. 遺伝学普及会
(02)よしさん:(2006)「亀山湖のオオマリコケムシ」http://wakasagi.jpn.org/
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