亀山湖・牛久沼は首都圏近郊のワカサギ釣り場をめざします

ワカサギふ化放流ノート
牛久沼で人工ふ化したワカサギ(2010年魚)用、初期餌料調査報告
Japanese-smelt initial bait charges survey in the Ushiku swamp.
茨城県牛久沼における、ワカサギの今季人工ふ化増殖は以下の通りである。
第1陣受入初日 2010年02月12日  150万粒(土浦桜川産)シュロ枠浸漬式
第2陣受入初日 2010年03月04日  150万粒(茨内水試産)シュロ枠浸漬式
第3陣受入初日 2010年03月18日 2000万粒(芦ノ湖産) ふ化設備式
第4陣受入予定 2010年03月26日  500万粒(諏訪湖産) シュロ枠浸漬式
牛久沼の水温から、第1陣のふ化は終了し、第2陣のふ化日も迫ったと推定された03月18日に、 ワカサギふ化仔魚用初期餌料調査を実施したので報告する。
fig.01 ツボワムシ
fig.01 ツボワムシ(変異型・卵1)
Brachionus calyciflorus f.anuraeiformis
fig.02 ユーグレナ属
fig.02 ユーグレナ属
Euglena sp.
fig.03 ツボワムシ
fig.03 ツボワムシ(変異型・卵2)
Brachionus calyciflorus f.anuraeiformis
fig.04 ツボワムシ
fig.04 ツボワムシ(変異型・卵2)
Brachionus calyciflorus f.anuraeiformis
fig.05 ゾウミジンコ
fig.05 ゾウミジンコ
Bosmina longirostris
【結果】
茨城県牛久沼のレンタルボートたまや桟橋(st.ut)で、2010年03月18日に観察した動物プランクトン 中、優占種はツボワムシ(fig.01, fig.03-04)で、抱卵個体も多く観察された。
ゾウミジンコ(fig.05)とユーグレナ属(fig.02)は、何度か検鏡を繰り返し、やっと観察できたもので、 個体数は少なく、ゾウミジンコも抱卵がみられなかった。
03月は、ミジンコ類1種・ワムシ類1種・原生動物1種、合計3種の出現を観察した。

【考察】
ワカサギ受精卵付着シュロ枠浸漬場所及び、ふ化設備の仔魚放流口は、初期餌料調査場所近傍であること。
並びに、優占する餌料プランクトン(ツボワムシ)の大きさが、ワカサギふ化仔魚の初期餌料に好適であることの2点から、 今季人工ふ化ワカサギ仔魚(2010年魚)は、初期餌料に遭遇できる可能性が高く、 ふ化後の第1ハードルを越え、生残率が高いと考えられる。

【謝辞】
2010年03月18日受入の、第3陣2000万粒については、2010年03月25日午後、芦ノ湖方式ふ化塔内に、 ふ出仔魚を目視確認しました。
芦之湖漁業協同組合事務局長故橘川宗彦師のご霊前に、謹んでご報告させて頂きます。

採取:2010年03月18日(木)14:00 天候◎ 気温11.0℃ 水温13.8℃ at11:00
水位YP5.70 水色ややマッディー 風向:東5m/秒
発表:2010年03月25日(木) 前・牛久沼漁業協同組合顧問よしさん

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