スポンサードなし、よしさんの自費研究成果です

ワカサギふ化放流ノート
水無月の亀山湖(F.コテージつばきもと桟橋)における魚類餌料プランクトン調査報告
Fish bait charges plankton survey in the lake kameyama of the JUN(2011).
fig.00 亀山ダム(放水中)
fig.00 亀山ダム(放水中)

【水無月の亀山湖(F.コテージつばきもと桟橋)における魚類餌料プランクトン調査報告】

亀山湖(千葉県君津市)は、1979(昭和54)年に完成した、千葉県最大の人造湖である(fig.00 写真・※01)。

【目的】
亀山湖に生息する魚類用の餌料プランクトン調査結果は、いつでも誰でも、特別な許可手続きなしに閲覧できる形で、公的機関から インターネット上に公表されていないようだ。
よしさんは近年、魚類餌料プランクトン環境を明らかにすることを目的に、亀山湖のプランクトン調査を実施・報告してきた。
2011年06月13日(月)、F.コテージつばきもと桟橋で(ボートを使用せず)プランクトンを採取し、 現地でただちにホルマリン固定の上、持ち帰り保管し、このほど検鏡観察したので報告する。

【結果】

fig.01 ケンミジンコ属
fig.01 ケンミジンコ属
Cyclopoida sp.
fig.02 ヤマトヒゲナガケンミジンコ
fig.02 ヤマトヒゲナガケンミジンコ
Eodiaptomus japonicus
fig.03 ゾウミジンコ
fig.03 ゾウミジンコ
Bosmina longirostris
fig.04 ヒメネコゼミジンコ
fig.04 ヒメネコゼミジンコ
Ceriodaphnia pulchella
fig.05 オオアタマミジンコ
fig.05 オオアタマミジンコ
Diaphanosoma dubia
MANUILIOVA
fig.06 フクロワムシ
fig.06 フクロワムシ
Asplanchna priodonta
fig.07 コガタツボワムシ
fig.07 コガタツボワムシ
Brachionus angularis
var.angularis
fig.08 ハネウデワムシ
fig.08 ハネウデワムシ
Polyarthra frigla
fig.09 ツノオビムシ
fig.09 ツノオビムシ
Ceratium hirundinella
(渦鞭毛虫)
fig.10 ボルボックス属
fig.10 ボルボックス属 Volvox sp.(原生動物)
fig.11 タマヒゲマワリ
fig.11 タマヒゲマワリ
Eudorina elegans
fig.12 アナベナとシネドラ
fig.12 アナベナ Anabaena macrospora マクロスポーラ & シネドラ属(珪藻) Synedra acus
観察したプランクトンを上に示す(fig.01-fig.12)。
多く見られた種は、ケンミジンコ属(fig.01)、ヤマトヒゲナガケンミジンコ(fig.02)及びフクロワムシ(fig.06)、並びにボルボックス属(fig.10)で、 中型〜大型プランクトンが増加している。
小型種はコガタツボワムシ(fig.07)及びハネウデワムシ(fig.08)を確認したが、個体数は少なかった。
今回の調査で、ミジンコ類5種・ワムシ類3種・原生動物3種・他の出現を確認した。

【考察】
ふ化仔魚の万能餌料たるツボワムシは(調査日が遅く、タイミングを逸したため)確認できなかった。
逆説的ではあるが、この季節までに中型〜大型プランクトンを喰える口径の稚魚に育っていることが、 亀山湖における自然界の掟であろう。
藍藻アナベナと珪藻シネドラ(fig.12)は、異常繁殖すれば、アオコ現象を引き起こす原因になるプランクトンのひとつであり、 アナベナは調査日以降に異常繁殖し、07月02日頃から目視でアオコ現象と認められるレベルに達した。

【参考文献】
(※01)よしさん(1996〜2010):亀山湖「ザ・レイクチャンプ」http://lake-champ.com
(※02)水野寿彦・高橋永治(2000):『日本淡水動物プランクトン検索図説』1-551pp,東海大学出版会(東京), \18900

採取:2011年06月13日(月)12:00 亀山湖(千葉県君津市)F.コテージつばきもと桟橋にて
 天候●◎ 気温20.3℃ (at12:00 sakahata) 水温21.6℃ 0.3m増水 水色かなりマッディー
 検鏡:2011年07月20日(水)〜22日(金)
 発表:2011年07月25日(月) ワカサギ研究家よしさん
「ザ・レイクチャンプ」シークレット・ポイント0005 亀山湖

http://wakasagi.jpn.org/ ワカサギふ化放流ノートトップページへ Copyright by yoshisan.