検鏡し撮影した顕微鏡写真を、上記に示す(fig.01-fig.15)、なお背景のグリッドは100μm間隔である。
今回のプランクトン調査結果では、多様なプランクトンが観察された。
多く見られた種は、ケンミジンコ属(fig.01)・ユーグレナ属(fig.08)で、珪藻類・緑藻類も観察された。
まとめると、ミジンコ類4種・ワムシ類3種・原生動物5種他が観察された。
同日調査した原生動物ツリガネムシ・バギニコラ属・水生植物マツモについては
「千葉県乾草沼の原生動物ツリガネムシ(動画)」(※09)、「千葉県乾草沼の原生動物バギニコラ属」(※10)、
「千葉県乾草沼のマツモ」(※11)に、それぞれ報告している。
【考察】
ケンミジンコ類の餌料にもなるゾウミジンコは、休眠卵(fig.04)に姿を変えていた。
明治時代に道の口沼(※03)まで続いていた、長大池沼の名残である乾草沼を、道の口沼の現状(※10)
と比較すれば、藻類・水生植物とともに、原生動物と水生昆虫(イトトンボ類の幼虫)(fig.15)が多く見られ、
生物多様性の観点から乾草沼は良好な環境にあると言えよう。
水生植物ハスについては、よしさんも以前報告している(※08)。
【参考文献(架蔵書)】
(※01)津田松苗(1983):『水生昆虫学』7版,v+269pp,北隆館(東京), \5150
(※02)よしさん(1996〜2011):乾草沼「ザ・レイクチャンプ」http://lake-champ.com
(※03)よしさん(1996〜2011):道の口沼「ザ・レイクチャンプ」http://lake-champ.com
(※04)鈴木 實(1999):『車輪虫類同定学』1-151pp,三省堂(東京), \3800+税
(※05)水野寿彦・高橋永治(2000):『日本淡水動物プランクトン検索図説』1-551pp,東海大学出版会(東京), \18900
(※06)田中正明(2002):『日本淡水産動植物プランクトン図鑑』viii+584pp,名古屋大学出版会(名古屋市), \9975
(※07)Yuuji Tsukii(2006):乾草沼「原生生物情報サーバ」
http://protist.i.hosei.ac.jp/PDB/Sampling/Locations/04-Chiba/Hikari/Higusa-numa_00.html
(※08)よしさん(2008):「ハスの茎(葉柄)とレンコンの断面」http://wakasagi.jpn.org/
(※09)よしさん(2011):「千葉県乾草沼の原生動物ツリガネムシ(動画)」http://wakasagi.jpn.org/
(※10)よしさん(2011):「千葉県乾草沼の原生動物バギニコラ属」http://wakasagi.jpn.org/
(※11)よしさん(2011):「千葉県乾草沼のマツモ」http://wakasagi.jpn.org/
(※12)よしさん(2011):「千葉県道の口沼の魚類餌料プランクトン」http://wakasagi.jpn.org/
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