検鏡し撮影した顕微鏡写真を、上記に示す(fig.01-fig.10)、なお背景のグリッドは100μm間隔である。
今回のプランクトン調査結果では、多様なプランクトンが観察された。
多く見られた種は、カブトミジンコ(fig.04)で、逆に少なかった種はハネウデワムシ(fig.06)・ツノオビムシ(fig.07)であった。
まとめると、ミジンコ類6種・ワムシ類1種・原生動物4種が観察された。
雄蛇ケ池で同日採取した、ネオヒゲナガケンミジンコ(※10)・太陽虫(※11)・藍藻類(※12)・ソウギョの糞塊(※13)については、観察結果を別途報告している。
【考察】
以前より雄蛇ケ池で観察されていたヒゲナガケンミジンコ属は、ネオヒゲナガケンミジンコ(※10)と同定した。
前年同時期(※08)と今回の観察結果を比較すると、ミジンコは5種が6種に増え、ワムシは6種が1種に激減していることが判る。
中大型のミジンコ類が増加し、小型のワムシ類が激減したことは、見かけの水の透視度を向上させている。
2011年師走の雄蛇ケ池は、良好な魚類餌料プランクトン環境にあると見られる。
【謝辞】
プランクトン調査のため、桟橋利用を快諾されたボートハウスツカモトに感謝します。
【参考文献】
※01 よしさん(1996〜2012):雄蛇ケ池「ザ・レイクチャンプ」http://lake-champ.com
※02 鈴木 實(1999):『車輪虫類同定学』1-151pp,三省堂(東京), \3800+税
※03 水野寿彦・高橋永治(2000):『日本淡水動物プランクトン検索図説』1-551pp,東海大学出版会(東京), \18900
※04 田中正明(2002):『日本淡水産動植物プランクトン図鑑』viii+584pp,名古屋大学出版会(名古屋市), \9975
※05 よしさん(2010):「雄蛇ケ池でふ化した仔稚魚用、餌料プランクトン調査報告(2010)」http://wakasagi.jpn.org/
※06 よしさん(2010):「千葉県雄蛇ケ池のヒメネコゼミジンコ続報」http://wakasagi.jpn.org/
※07 よしさん(2010):「千葉県雄蛇ケ池のフクロワムシが捕食したもの」http://wakasagi.jpn.org/
※08 よしさん(2010):「師走の雄蛇ケ池における魚類餌料プランクトン調査報告(2010)」http://wakasagi.jpn.org/
※09 よしさん(2011):「千葉県雄蛇ケ池の魚類餌料プランクトン(2011年夏季)」http://wakasagi.jpn.org/
※10 よしさん(2012):「雄蛇ケ池のネオヒゲナガケンミジンコ」.http://wakasagi.jpn.org/
※11 よしさん(2012):「雄蛇ケ池の太陽虫」.http://wakasagi.jpn.org/
※12 よしさん(2012):「雄蛇ケ池の藍藻類」.http://wakasagi.jpn.org/
※13 よしさん(2012):「雄蛇ケ池におけるソウギョの糞塊」.http://wakasagi.jpn.org/
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