検鏡し撮影した顕微鏡写真を、上記に示す(fig.01-fig.10)、なお背景のグリッドは100μm間隔である。
今回のプランクトン調査結果では、多様なプランクトンが観察されたが、特別に多くみられた種は、なかった。
まとめると、ミジンコ類4種・ワムシ類2種・原生動物3種が観察された。
同日調査した「千葉県笹川湖のフサカ属(2012)」(※09)・「千葉県笹川湖のアオコ現象(2012)」(※10)
は別途報告している。
【考察】
2012年夏季の笹川湖は、5mほど減水しており(fig.00)、藍藻類のアナベナ・マクロスポーラ Anabaena macrospora を主因とする
アオコ現象が発生し(※10)、その程度は、国立環境研究所の提唱した「見た目アオコ現象」(※05)のレベルをあてはめると、
レンタルボートすずき桟橋周辺はレベル2〜3であった(fig.00)。
夏季の時節柄、笹川湖においても、予測通り比較的に大型の橈脚類を中心とする
動物プランクトンが観察された(fig.01-fig.04)、しかし、中小型のワムシ類は意外に少なかった。
原生動物類は鞭毛虫が観察された。
2010年同期のプランクトン調査結果(※06〜08・レンタルボート笹川桟橋)と比較すると、
ほぼ同種が観察されており、笹川湖における夏季のプランクトン相は、大きく変動せず一定しているようだ。
【謝辞】
プランクトン調査のため、桟橋利用を快諾されたレンタルボートすずきに感謝します。
【参考文献】よしさん架蔵書
(※01)よしさん(1996〜2012):笹川湖「ザ・レイクチャンプ」http://lake-champ.com
(※02)鈴木 實(1999):『車輪虫類同定学』1-151pp,三省堂(東京), \3800+税
(※03)水野寿彦・高橋永治(2000):『日本淡水動物プランクトン検索図説』1-551pp,東海大学出版会(東京), \18900
(※04)田中正明(2002):『日本淡水産動植物プランクトン図鑑』viii+584pp,名古屋大学出版会(名古屋市), \9975
(※05)よしさん(2008):「見た目アオコ指標と指標写真」http://wakasagi.jpn.org/
(※06)よしさん(2010):「千葉県笹川湖のプランクトン(2010)」http://wakasagi.jpn.org/
(※07)よしさん(2010):「千葉県笹川湖のディフルギア属」http://wakasagi.jpn.org/
(※08)よしさん(2010):「千葉県笹川湖のツノオビムシと淡水赤潮」http://wakasagi.jpn.org/
(※09)よしさん(2012):「千葉県笹川湖のフサカ属(2012)」http://wakasagi.jpn.org/
(※10)よしさん(2012):「千葉県笹川湖のアオコ現象(2012)」http://wakasagi.jpn.org/
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