検鏡し撮影した顕微鏡写真を、上記に示す(fig.01-fig.10)、なお背景のグリッドは100μm間隔である。
今回のプランクトン調査結果では、多様なプランクトンが観察されたが、
しかし、(藍藻類を除いて)優占種と呼ぶほどの種は見られなかった(2016年夏季プランクトン型の特徴01)。
まとめると、ミジンコ類4種・ワムシ類2種・原生動物2種が観察された。
同日調査した「千葉県雄蛇ケ池のアオコ現象(2016年夏季)」(※18)及び「千葉県雄蛇ケ池におけるアファニゾメノン属」(※19)
は別途報告している。
【考察】
プランクトンを採取したボートハウスツカモト桟橋附近のアオコ現象は、
国立環境研究所の提唱した「見た目アオコ現象」のレベルをあてはめると、レベル1であった。
白色プランクトンネット(口径30cmφ)の垂直曳きによる目視で、
池水の透明度は約2mあり、近年では稀に高い透明度であった。
2016年夏季の雄蛇ケ池は、ある程度良好な餌料プランクトン環境にあると見られる。
雄蛇ケ池は、その動物プランクトンを主たる餌料として通年利用する魚種(モツゴ・ワカサギ等)が不在で、
ナマズ・ライギョ・オオクチバス・ブルーギルの肉食魚類と草食魚のソウギョから成る魚類相である。
資源の生かされる安定した食物連鎖・魚類構成にないことは残念だ。
【謝辞】
プランクトン調査のため、桟橋利用を快諾されたボートハウスツカモトに感謝します。
【参考文献】よしさん架蔵書
(※01)よしさん(1996〜2016):雄蛇ケ池「ザ・レイクチャンプ」http://lake-champ.com
(※02)鈴木 實(1999):『車輪虫類同定学』1-151pp,三省堂(東京), \3800+税
(※03)水野寿彦・高橋永治(2000):『日本淡水動物プランクトン検索図説』1-551pp,東海大学出版会(東京), \18900
(※04)田中正明(2002):『日本淡水産動植物プランクトン図鑑』viii+584pp,名古屋大学出版会(名古屋市), \9975
(※05)よしさん(2010):「雄蛇ケ池でふ化した仔稚魚用、餌料プランクトン調査報告(2010)」http://wakasagi.jpn.org/
(※06)よしさん(2010):「師走の雄蛇ケ池における魚類餌料プランクトン調査報告(2010)」http://wakasagi.jpn.org/
(※07)よしさん(2011):「千葉県雄蛇ケ池の魚類餌料プランクトン(2011年夏季)」http://wakasagi.jpn.org/
(※08)よしさん(2011):「千葉県雄蛇ケ池の魚類餌料プランクトン(2011年師走)」http://wakasagi.jpn.org/
(※09)よしさん(2012):「皐月の雄蛇ケ池における、魚類餌料プランクトン(2012)」http://wakasagi.jpn.org/
(※10)よしさん(2012):「千葉県雄蛇ケ池の魚類餌料プランクトン(2012年夏季)」http://wakasagi.jpn.org/
(※11)よしさん(2013):「千葉県雄蛇ケ池の魚類餌料プランクトン(2013年夏季)」http://wakasagi.jpn.org/
(※12)よしさん(2014):「千葉県雄蛇ケ池の魚類餌料プランクトン(2014年夏季)」http://wakasagi.jpn.org/
(※13)よしさん(2014):「千葉県雄蛇ケ池のアオコ現象(2014年夏季)」http://wakasagi.jpn.org/
(※14)よしさん(2014):「千葉県雄蛇ケ池におけるゾウミジンコ属の卵鞘(休眠卵)」http://wakasagi.jpn.org/
(※15)よしさん(2014):「千葉県雄蛇ケ池のトゲツボカムリ」http://wakasagi.jpn.org/
(※16)よしさん(2015):「千葉県雄蛇ケ池のアオコ現象(2015年夏季)」http://wakasagi.jpn.org/
(※17)よしさん(2015):「千葉県雄蛇ケ池の魚類餌料プランクトン(2015年夏季)」http://wakasagi.jpn.org/
(※18)よしさん(2016):「千葉県雄蛇ケ池のアオコ現象(2016年夏季)」http://wakasagi.jpn.org/
(※19)よしさん(2016):「千葉県雄蛇ケ池におけるアファニゾメノン属」http://wakasagi.jpn.org/
|