フランスの詩人、ジャン・コクトーに「私の耳は貝の殻 海の響をなつかしむ」(堀口大学訳)があります。
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クサリケイソウは、「世界の海洋汽水域に分布する広塩性種で、ときに淡水域まで分布する」
(※01)とされる海洋プランクトンです。
茨城県牛久沼(三日月橋下)における、クサリケイソウの観察は、今回が3回目(※02)で、
現在はほぼ淡水湖沼の牛久沼が、かつて汽水湖であり、約5000年前には海(古鬼怒湾)であった歴史を、
現在に伝える、証拠生物のひとつと見なせます。
【参考】「なぜ、牛久沼がワカサギの自然繁殖に適しているのか」(2006年08月12日発表稿)
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不思議なことに、牛久沼の3ケ所の定期プランクトン調査ポイント中、クサリケイソウは
稲荷川筋の三日月橋下でのみ採取されています。
(※01)
『日本海洋プランクトン図鑑』山路 勇(1979年・増補改訂版・保育社・4000円)
(※02)
1回目 2006年09月29日
2回目 2006年11月08日
3回目 2007年10月19日
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